私なりの孫子 no.18(始計編14)

始計編 no.14

多算勝、少算不勝。

算多きは勝ち、算少なきは勝たず。

 

<勝算のない戦いはしない>

いつの時代でも、決行するかどうかの決断は、トップにとって最も重要で、

しかも最も難しい問題である。

遠く殷代(紀元前11世紀以前)には、獣骨を焼き、

そのひび割れの形によって占うという方法がとられていた。

時代が下ると、祖先をまつる霊廟にこもってそのお告げをきき、さらには

その霊廟に重心を集めて協議するようになった。これを「廟算」という。

孫子は、その「廟算」の新しいやり方を導入した。それは、意思決定は

神霊のお告げや君主の思い付きでなく、客観的な計算に基づくべきだというのであった。

すなわち、「五字」(道・天・地・将・法)にてらし、

さらに「七計」(さきの五字に士卒の練磨・賞罰の明行を検証したもの)によって

彼我の戦力を比較する。それが「算」である。

そして勝算があれば戦い、なければ戦わない。

当然のことだが、案外これが実行されないことは、歴史の示すところである。

孫子の考えは、今日のシミュレーション、フィージビリティ・スタディ(設計・調査)などの

考え方に通ずるところがある。

 

 

 

つづく…

 

 

参考文献:PHP文庫中国古典百言百話4孫子 村山 孚 より

 

 

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