私なりの孫子 no.9(始計編8)

始計編 no.8

而示之不

用(もち)うるもこれに用いざるを示せ。

 

<使っても使わないふりをせよ>

これも詭道の一つだが応用の範囲はきわめて広い。

最も身近な例でいえば、物を値切るとき本能的にやることだ。

どうしても必要だということになれば相手は高くふっかけてくるから、

いらないようなふりをして値を下げさせるのである。

要するに、軽々しくこちらの本心を見せてはならないのだ。

ただし、いつでも、そうしなければならないというのではない。

いつでもそういう態度をとっていると、人に警戒されてしまう。

最小限必要な場合に限り使うべき戦術なのである。

実は、どんな戦術を使うに際しても、一番心掛けなければならないのが、この言葉なのである。

 

よく、とくとくとして自分の戦術が妙手であることを自慢する者がいる。

また、得意になって自分の”手の内”を明かす者もいる。これは愚の骨頂だ。

戦術は、人にわからないからこそ、戦術としての価値を持ち、

目的を果たすことができるのである。「能なるもこれに不能を示せ」と同様な発想である。

 

なんだっけ、司馬遼太郎の”竜馬がいく”でよく出てきた言葉。

坂本さんが清川八郎を評して使った言葉、

百才あって一誠なし。

策というのはここぞという時にだけ使ってむやみやたらと使うべきではない

とかいうのとオーバーラップしますね。

まあ、やたらと人目に付くような小策というのは、そのうち手の内を読まれるから

はた目に分からないように策を練るのが上策ということですかね。

 

 

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